ベランダに発電所を作ろう

ベラ ンダの鉢植えをちょっと寄せて太陽光パネルを置いてみたら、お天気に敏感になったような気がします。出力の変化から太陽の下を流れる雲を感じたり、日の 出、日の入りの時刻が変わることに季節を感じます。
ベランダのソーラーパネル原発事故をきっかけに太陽光発電に興味を感じていても、自 由になる広い庭や広い屋根がないのであきらめていた方や、電気工作が苦手なので自分にはできないと思っている方はたくさんいらっしゃると思います。災害が 起きれば電気は止まり、何気なく使っていた電気製品がただの箱になり、災害時にこそ必要な情報も閉じてしまいます。災害が復旧するまでの数日に必要な電力 は人によって異なることでしょう。普段から意識して対応を考えておくことで災害が発生したときに心の余裕が生まれるのではないでしょうか。

電信柱が立って電灯線が各家庭に引き込まれて夜が明るくなったことに電気のありがたさを実感して以来、”三 丁目の夕日”のような時代を経て現代を象徴する音楽、映 像、情報、知識などのコミュニケーションツールの暗黙の基盤になっています。そして私 たちは便利で快適な電気製品に囲まれて意識せずに電気を使うようになりました。で も、お茶やキノコ、イワナやワカサギ、牧草や山野の落ち葉、2011年の原発の爆発で数えきれない大切なものを失って、気がついたことは意識せずに電気を 使うことの危うさでした。新しい電気文明への変化かもしれません。でも、何もしなければ時は流れ、一過性の”反省”や、”忘却願望”で元に戻ってしまうか もしれません。

必要なことは行動。

何か自分でできることはないかと家の中を見回してみました。
新たに発電するよりも無駄を見つけて電力を削減した方が即効 性があります。コンセントに差していることすら忘れていて無駄に使われていた待機電力や効率の悪い照明器具 や冷蔵庫、終夜通電してきたPCやハードディスクや無線ルーターなどに手を入れることで使用電力は半減することができました。
電力グラフ
(オレンジ色:2010/5-2011/4,
赤色:2011/5-2012/4

太陽光発電にも興味があります。でも一般に言われる太陽光発電を始めるには、屋根が無い、土地が無い、設備投資に見合う発電ができる見通しが無い、の三無 い状態です。興味があって、陽当たりの良いベランダが有る、お小遣いが有る、時間が有るので
2012年7月 からベランダで実験を始めてみました。それがベランダ発電所です。

詳細はメニューからページを追っていただきたいと思いますが、ここでは簡単に利点と欠点をまとめておきます。
利点
1)太陽と友達になれる
2)ベランダ発電所の能力と活用できる電気製品が理解できる
3)災害で停電したときに能力が生かされる
欠点
1)発電コストは電力会社より高い
2)ベランダが少し狭くなる


日々の経過はブログ「LabVIEW info. Sharing 新館」に 書いていますが、ブログ形式は記事が追加されていくにつれて内容を追いかけるのが大変になっていきます。このサイトではベランダ発電所について実験で得ら れたKNOW-HOWをできるだけ分かりやすく具体的に説明し、
「興味があって、陽当たりの良いベランダが 有る、お小遣いが有る、時間が有る」方に一歩を踏み出すためのお手伝いをしたいと考えています。

ベランダ発電所を開設するにあたって日本ナショナルインスツルメンツ社から「ものづくり復興支援助成プログラム」による支援をいただいています。 LabVIEWで作成したモニタープログラムを使用して低消費電力のARMボードで発電状況の可視化を行ない、このサイトのデータを生成しています。


将来、ベランダ発電所が各地に出現して、それぞれの発電所の実績から互いに学び合うことができればうれしいと思います。


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